東京マラソンで毎年のように2時間台を叩き出しながら、テレビでは全力の「ニャー!」で笑わせてくれるお笑い芸人・猫ひろしさん。
1977年生まれ、千葉県市原市出身の芸人であり、リオデジャネイロ五輪男子マラソン・カンボジア代表という“オリンピアン芸人”としても知られています。
公式プロフィールや出演情報は、本人のオフィシャルサイト
猫ひろしオフィシャルホームページ「猫魂」
でも発信されています。
「芸人なのにオリンピアン」になるまでのストーリー
もともとはライブ中心の若手芸人として活動していた猫ひろしさん。
転機になったのが、TBS「オールスター感謝祭」の名物企画・赤坂5丁目ミニマラソンです。
ここで見せた本気の走りをきっかけにマラソンにのめり込み、専門のジムにも通い始めます。
その後は東京マラソンなどの大会で記録を伸ばし、ついにはカンボジア国籍を取得してオリンピック代表を目指すという、大胆な一歩を踏み出しました。
2012年ロンドン五輪では、一度代表に内定しながらも国際陸連の規定変更の影響で出場がかなわず、大きな話題になりました。
それでも猫ひろしさんは走ることをやめませんでした。
インタビューでは、内定取り消しを知らされた日の深夜に、後輩に伴走してもらって40キロ走ったことを振り返りながら、
「五輪がダメになったからってマラソンをやめるのは違う」「五輪に出られる、出られないは関係なく、もっと練習して速くなってやろうと思った」と語っています。
当時の心境は、スポーツナビやNumber Webなどのインタビュー記事
「走り続けるマラソン“猫”生」
でも詳しく紹介されています。
その言葉通りトレーニングを続けた結果、2016年リオデジャネイロ五輪で男子マラソン・カンボジア代表として出場し、世界の舞台で完走。
芸人としての仕事を続けながら、世界最高峰のレースに立ったという経歴は、まさに「笑いとスポーツを両立させる」彼ならではのストーリーです。
「マラソンは10回走って1回成功できるかどうか」
2024年の東京マラソンでは、46歳にして2時間29分台というハイレベルなタイムで完走した猫ひろしさん。
レース後にはX(旧Twitter)やメディアで
「マラソンは10回走って1回成功できるかどうかというスポーツ」「昨年は自己ベストを出せたけれど、次も出るとは限らない。本当に甘くない」
と語り、「だからこそ、これからも全力で自己ベストを目指して走り続ける」と宣言しています。
このコメントは、
日刊スポーツの東京マラソン2024記事
でも紹介されました。
このフレーズは、市民ランナーにも深く刺さる“名言”として広まりました。
練習を積んでも、当日のコンディションや天候で結果が出ないことがあるのがマラソン。
それでも「また挑戦する」と言い切る姿勢は、記録を狙うランナーにとっても、大会完走を目標にするビギナーにとっても、大きな励みになります。
「国籍、戻すわけない」カンボジアへの思い
猫ひろしさんの挑戦で、もうひとつ外せないキーワードが「カンボジア」です。
ロンドン五輪を目指して国籍を変更した際には、国内外から賛否の声もあがりました。
しかしご本人は、リオ五輪後のインタビューで「国籍、戻すわけない」ときっぱり。
「旧日本人の現カンボジア人というのは、自分だけの特権」「どの国籍でも、できることはある」と話し、
カンボジア代表として走り続ける覚悟と、第二の故郷への愛情を語っています。
この記事は
withnews「国籍、戻すわけない」猫ひろしが、カンボジアで見つけた“特権”
として公開されています。
国籍を変えるという決断は、普通の人にはなかなかできない大きな選択です。
それでも「批判されることも含めて、自分が選んだ道」と受け止め、走り続ける姿は、
結果だけでなくプロセスまで含めて、自分の人生を引き受ける覚悟そのもの。
「自分の選択に責任を持つってこういうことか」と感じさせてくれるエピソードです。
「マラソンは自分と向き合う時間」ストイックだけどどこかユーモラス
映画作品に寄せたコメントの中で、猫ひろしさんは「マラソンは自分と向き合い、心身ともに強くしてくれる」と語っています。
ストイックな言葉ですが、その一方で「猫まっしぐらにニャー!」「猫に小判ではなく猫にメダルを!」など、
つい笑ってしまうフレーズも全力で叫ぶのが猫ひろしさんらしさ。
映画『人生はマラソンだ!』の公式サイトのコメント欄
猫ひろしさんの推薦コメント
を読むと、そのマラソン観とユーモアがよく伝わってきます。
真剣なトレーニングと、ふざけるときは全力でふざける芸人魂。
そのギャップがあるからこそ、苦しいレースの写真でさえどこか楽しそうに見えてしまいます。
「ツラいときほど顔を上げて、ちょっと笑ってみる」——そんなメンタルの整え方を、パフォーマンスを通して見せてくれているようにも感じられます。
いまも市原・東京・全国のランナーと一緒に走る存在
猫ひろしさんの魅力は、オリンピック出場という過去の実績だけではありません。
2025年現在も、地元・千葉県市原市で開催されるランイベント
「猫ちゃんランクラブ」
や、
ランニングポータルRUNNETの大会情報ページ
イベント詳細ページ
で募集されている「ダイエット&楽しいラン&ウォーク」などで市民ランナーと一緒に走ったり、
全国各地のマラソン大会にゲストランナーやペーサーとして参加したりと、“現役バリバリ”で走り続けています。
公式サイトのスケジュールには、四万十川ウルトラマラソンや金沢マラソン、各地の市民マラソンへのゲスト参加予定がずらり。
詳細は
「猫ひろしゲストランナー」ページ
で確認できます。
ランニングクラブや大会の現場で、直接「ニャー!」と声をかけてもらったというランナーも多いはずです。
走る楽しさを「ことば」と「コンテンツ」で広げる
さらに、ラジオ番組「猫ひろしのキバRunラジオ」や、各地のフリーペーパーでのランニング連載、
2025年12月発売予定のランニング本
『猫ひろしの東京ランニングコースガイド』
など、言葉やメディアを通じて「走る楽しさ」を伝える活動も精力的です。
自分だけが速くなるのではなく、「一緒に走る仲間を増やす」方向にエネルギーを使っているところにも、人柄がにじみます。
猫ひろしさんから受け取れるメッセージ
ロンドン五輪の代表取り消しという挫折を味わいながらも、リオ五輪出場まで走り続けたこと。
46歳になっても2時間半を切るフルマラソンを走り、失敗も含めてすべてを笑いに変えながら、また次のレースに向かっていくこと。
国籍の選択をめぐる賛否を真正面から受け止めつつ、「自分にしかできない役割」として走り続けていること。
そのどれもが、「夢は一度ダメになっても、形を変えて追いかけ続けていい」「批判を恐れず、自分で決めた道を走り切ろう」というメッセージに見えます。
マラソンをしている人はもちろん、何かに挑戦したいけれど一歩が踏み出せない人にとっても、
猫ひろしさんの生き方と名言は、背中をポンと押してくれる存在になってくれそうです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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