『すずめの戸締まり』で話題の原菜乃華!「声のコンプレックス」を武器に変えた理由とは?

映画『すずめの戸締まり』で一躍注目を集めた女優・原菜乃華さん。
しかしその華やかな活躍の裏には、意外にも「自分の声が嫌いだった」という長年の葛藤があったことをご存知でしょうか。
声へのコンプレックスを抱えながら、それをどのように“表現の武器”へと昇華させていったのか。その背景には、彼女ならではの繊細な感受性と表現への飽くなき探究心がありました。

目次

原菜乃華が「自分の声が嫌いだった」と語る理由

映画やドラマ、そしてアニメ作品で確かな存在感を放つ若手女優・原菜乃華さん
今や国民的な注目を集める俳優の一人ですが、実は「自分の声が嫌いだった」という意外なコンプレックスを長く抱えていたと、インタビューで明かしています。

子役として6歳から芸能活動を始めた彼女にとって、“声”は自分の表現を形づくる最も基本的なパーツの一つ。
しかし、録音された自分の声を聞いたとき、「なんか違う」と強い違和感を覚え、「演技に合っていないのでは」と不安になったことも少なくなかったといいます。

特に思春期の頃は、自分の声に対して敏感になりがちな時期。
原さんも、「自分の声はどこか頼りなくて、感情が伝わりにくい」と感じてしまう瞬間があったそうです。
「もっと芯のある声だったら」「あの女優さんみたいに響く声だったら」と、他人と比較してしまうこともあったのではないでしょうか。

とはいえ、本人曰く、今でも「自分の声が好き」とまでは言い切れないそう。
それでも、“嫌いだった自分”からは少しずつ変化し、「以前よりも受け入れられるようになってきた」と語っています。

声を使い分けることで気づいた“武器”としての可能性

ある日ふと、自分の声が状況によって自然に変わっていることに気づいたという原さん。
たとえば電話で対応するときの声や、母親が子どもを叱るときのような声など、日常の中で無意識に声色を使い分けていたことに驚いたそうです。

それまでは“声を変える”ことを特別な技術と考えていた彼女にとって、それが“自然とできていた”という事実は、大きな気づきとなりました。
「これは自分の表現の幅なのかもしれない」と思えるようになった瞬間、自分の声を“欠点”ではなく“資源”として捉え始めたのです。

さらに、役柄によって声の高さやスピード、間の取り方を調整することで、観客に届く印象も大きく変わることを経験的に理解していきます。
このように、声のトーンや質感の違いを演技に活かせる“武器”として認識したことが、彼女の俳優人生における大きな転機となったのです。

『すずめの戸締まり』や『あんぱん』で見えた変化

そんな原菜乃華さんが、“声”で真価を発揮した代表作といえば、やはり2022年のアニメ映画『すずめの戸締まり』でしょう。
新海誠監督の話題作で、主人公・岩戸鈴芽の声を担当した原さんにとって、これが声優初挑戦の大役でした。

声のみで感情を表現する難しさに戸惑いながらも、彼女はキャラクターの不安や希望、怒りや涙といった細やかな感情を見事に表現。
その演技力は多くの観客から高く評価され、「こんなに自然な声の演技は久しぶり」との声も上がりました。

そして2025年には、NHKの朝ドラ『あんぱん』にて、ヒロインの妹・メイコ役として出演。
あるシーンでは、病床の父・釜次を見つめながらの演技で、涙が自然と溢れてきて止まらなかったといいます。
その瞬間、「自分の声も涙も、すべてが役と一体になっていた」と語る彼女の姿に、俳優としての深化を感じざるを得ません。

彼女の中で、声はもう“嫌いなもの”ではなくなりつつあり、演技を支える大切な要素となってきているのです。

まとめ

原菜乃華さんは、「声が嫌いだった」という過去を乗り越え、自分だけの声を武器にしてきました。
その過程には、葛藤もあれば発見もあり、なによりも“演じることへの真摯な向き合い方”がありました。

『すずめの戸締まり』や『あんぱん』といった代表作を通じて、彼女の声は確実に進化を遂げ、より多くの人の心に届く存在となっています。

「声が嫌いだった」からこそ、彼女の表現には深みと説得力がある
それこそが、今の原菜乃華さんが多くの視聴者に愛される理由の一つなのかもしれません。

今後も、彼女の“声”と“演技”がどのように成長していくのか──その変化から目が離せません。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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